【取材】公正な評価と働き方の向上で応募と内定承諾率がUP/(株)ミラクルソリューション

ウーマンエンパワー協会では、さまざまな企業の取り組みや専門家の取材をしています。

今回は、ウーマンエンパワーアワード2022で最終ノミネートされた株式会社ミラクルソリューションに、ダイバーシティ&インクルージョンや女性活躍推進の取り組みを伺いました。

<企業概要>株式会社ミラクルソリューション(東京都渋谷区)

創立:2002年 

従業員数(パートアルバイト含む):88名

事業内容:IT関連(システム設計・構築、アプリ開発、システム運用・管理、技術コンサル、教育出版)

売上高:3億3775万円(2021年8月期実績)


【事務局・谷平】(以下、事務局)御社はインフラ領域の設計・構築・アプリ開発やエンジニアの教育本に力をいれてますね。

A. 【ミラクルソリューション・関根氏】(以下、関根)

当社は数多くの大手SIerと協業しており、Microsoftからも業界でいち早く「Microsoft認定ゴールドパートナー」に選出された実績があります。そのため、需要の高いクラウド関連プロジェクトを多数保持しており、最新鋭のインフラ・クラウド分野への技術提供を主に行っております。現在は請求書の超速出力、エンジニアの契約管理、営業支援などの多機能を搭載した自社開発システムの「Cloud Staff(クラウドスタッフ)」の開発・営業にも注力しています。

弊社も88名のうち80名近くが客先常駐を中心とするエンジニアで、こういった他社常駐エンジニアの管理等で発生する営業経理の業務効率化を目的としたシステムの利用を促進しています。

また、エンジニアの教育にも力をいれており、実際に弊社のエンジニアは8割が未経験からの採用になります。当社が今までに培ったノウハウを伝授することで、第一線で活躍できるエンジニアに育て上げております。

【事務局】年齢や性別に関係なく意欲ある方に活躍の場を提供するために360度評価を取り入れていると伺いました。

A.【関根】

はい、「360度評価」、「行動プロセス評価」、「目標管理評価」を含む【全方位評価制度】を導入しております。年2回の面談を実施し、上司、同僚、部下などからのシート記入による評価・意欲を元に、多角的な視点で個人の頑張りを公平に評価しています。

そのうえで、年齢や性別にかかわらず向上心がある社員を適宜役職者として任命しております。

【事務局】全社員の働き方、文化醸成に関わる取り組みは何かされていますか?

A.【関根】

ご時世柄、人ごみを避けて出勤できる「時差出勤制度」がございます。

10:00~18:00の定時だけではなく、11:00~など、7時間稼働していれば何時でも出勤可能です。

また、社員との密なコミュニケーションに力を入れておりまして、面談やミーティング等の定期的な交流機会を設けております。弊社エンジニアの案件を探す際にもテレワーク有無や勤務地など、社員一人一人の希望を都度ヒヤリングしております。

さらには、月に1度、全社員で行う帰社日(会議)を実施しており、エンジニア社員の現在や過去の経験を共有したり、代表からのお言葉を頂く時間等が設けられております。

コロナ禍から対面ではなくオンライン中心となりましたが、社員が一堂に会する数少ない貴重な機会となっており、 弊社の状況や目標等を常に共有しながら同じベクトルに向かって進んでいくことができております。

【事務局】IT業界は以前は残業体質でブラックなイメージが強かったですが、働き方改革に取り組んで成果はいかがでしょうか?

A.【関根】

令和3年度東京ライフ・ワーク・バランス認定企業に選出、またホワイト企業認定プラチナムを獲得しました。

さらに、勤怠管理システムを導入したことで管理も楽になったうえに残業時間も低下しました。昨今の状況に左右されない柔軟な働き方を実現し、月平均残業時間は8.6時間、有給消化率は70%以上を維持しています。

そういった弊社のエンジニアが働きやすい環境を体現していくことで、求人への応募数や内定承諾率が格段に上がりました。

【事務局】若手人材も働き方を重視しているという関心の高さがうかがえますね。

A.【関根】

加えてしっかりコミュニケーションをとる機会を多くもちたいと考えています。先ほど述べた面談の他、月に1回行われるチーム会や年に2回のランチミーティングでは、プライベートな話から仕事に関する相談・報告まで気軽に話せる場を設け、社員同士の一体感をもてる場づくりには努めています。

1人でテレワークをしていたりするとどうしても孤独になりがちなので、社員同士の話す時間を設けることでリフレッシュ効果やモチベーション向上に繋げています。

【事務局】今後の課題について教えてください。

A.【関根】

社員数を増やしていくなかで、女性もエンジニアへの応募が増えています。当然女性リーダーも徐々に増えていっておりますが、まだまだ技術やスキル、リーダーシップがあっても昇進に後ろ向きな方も見受けるので、後押ししていきたいですね。

また、育休は取得予定含めて男性3名が取得済みですが、平均年齢が若いため、結婚や出産をする人はこれから増えていくという状況です。社員の状況にあわせて産育休の取得の促進や福利厚生をしっかりと整えていきたいと考えています。

最後に今後の目標として、社員全員が「誰かに自慢したい!」と思える会社になっていきたいと考えています。

当社代表の長岡は、女性・文系・未経験からエンジニアを経験し当社を設立しました。

自身の経験を持って、エンジニアが成長できるかつ働きやすい「エンジニアファーストの環境」を整え、社員の満足度・モチベーションをあげていくことに注力しております。 今後もコロナ禍に負けず、密なコミュニケーションがとれる企業、進むべき方向に一丸となって進む企業を持続させながら目標に向かって歩んでまいります。

(株)ミラクルソリューション
(右)坂崎 美幸(業務管理部・リーダー) 入社6年目
(左)関根 美月(業務管理部) 入社2年目


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